「お前もお前だ!! あいつら助ける必要なんてなかっただろ…っ! 命懸けてまで、吸血鬼の足止めしなくったって良かっただろ……」
「えー…と…。それは悪かった…?」
だけど、考える前に身体が動いてたんだから仕方ない。
「…あんた、吸血鬼の方に突き飛ばされたって言ってなかったか?」
ヴァンがジト目で聞いてくる。確かに、ヴァンにはそう言ったような…。
「陣内にいたら確実に死ぬだろうから、引きずり出したら…突き飛ばされて、逃げられた? みたいな…。で、命懸けるも何も、襲われた時点でオレの死亡は確定してた訳で…何もしないで死ぬのは悔しいから、施錠してやっただけなんだが…」
どうしてお前ら三人、そんな呆れた顔をしてるんだ?
「お人好しっぷりとやせ我慢ぶりは昔からだったんだな」
ヴァンの言葉に、ラルフが反応する。
「こいつ、また何か無茶やったのか!?」
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